カレンダーは飾らなきゃ

自室に飾っているカレンダーの数が異様に多い。
まずは卓上カレンダーが一つ、次に向かって左側の壁に小さなカレンダーが一つ、天井近くに縦長のカレンダーが一つ、さらに、メモ帳サイズのカレンダーが一つある。
六畳一間の狭い家に、何故カレンダーが四つもあるのだろう。
カレンダーというのは、わざわざ買わなくても手に入ることが多い。
酒屋で毎年年末に貰えるカレンダー、牛乳屋が年末のおまけに用意したカレンダー、雑誌の付録についてくるカレンダー、応募者全員プレゼントの知らない主婦料理人が写真を飾るレシピ付きカレンダーなどなど。
師走になるとこんなにあっても持て余すわ、とため息が出るほどカレンダーを貰う機会があるのだ。
カレンダーほど使わないと何の価値もない品物はない。
カレンダーはとにかく空いたスペースに飾らなければ気が済まない人は多いはずだ。
かく言う私も、本当はカレンダーは部屋に一つあれば充分と思っているが、貰うと飾らずにはいられない。
「あなたに暦を見せてあげたい。ゴールデンウィークに楽しい予定を書き込ませてあげたい。ジムの日に赤マルを付けさせてあげたい」というカレンダーの声が、どこかから聞こえてくるからだ。
私は、カレンダーの想いをどうにか踏みにじりたくはない。
とか何とか言っておきながら、実は今年に入って五つ目になるカレンダーを、まだどこにも飾っていない。
もう飾るところがないから無理だ。