お寺は情報通

お寺はあちこち檀家の法事に行ったり、法事の頼みごとをされる際の世間話から、その家の内情も詳しくなる。
ただでさえ田舎は噂が広がるのが早い。
お参りの際に休憩時間で世間話が始まると、あそこの家はどうたらこうたらと噂をする。
噂自体は別にお寺に限ったことではないが、普通の話では出てこない話題も出てくる。
例えば、近所の家に住んでいた老夫婦の話。
うちの父より数か月前にご主人が亡くなった。
残されたおばあさんは、しっかりしているようでもやはり90近かった。
そのため一人暮らしは無理であろうと判断されたらしく、本人と別居の息子さんが相談して、施設に入ったという。
だから、今その家は空き家だ。
そのことは私も知ってはいたが、こだいだ久しぶりに散歩途中でその家を見かけて驚いた。
空き家だと言うのに、庭も特に荒れておらず、むしろ庭の木も綺麗にしてあったので「あれ?」と思ったのだ。
そしたら、案の定住職の奥さんはよく知っていた。
やはり息子さんが庭師に頼んで、庭の手入れを頼んでいるとか、近所の家に頼んで落葉樹を切ってもらったとか。
さらには泥棒に留守だと悟られないように、たぶたび雨戸を開けたり確認しにきているのだとか。
どうやら、こないだそこの法要があって、話を仕入れてきたらしい。
こちらが尋ねたわけでもないのに、さすがにお寺は情報通だと感心しきり。