今でもこれぐらいエネルギッシュな映画を作る人がいるとは

最近の映画といえば、昔のシリーズものの焼き直しや、CGだらけで綺麗に仕上げられた人工的なコピペ作品とでも表現すべきもののオンパレード。
正直、お金を払って映画館へ観に行こう、という気になれないものが多くて困っていました。
ところが最近、知り合いから勧められて、神戸シネリーブルで観た「バードマン」という映画には驚かされました。
この映画については、事前に何の知識も持たず、俳優すら気にせず、何の期待もせずに映画館へ直行したのですが、始まりから終わりまでずっと集中して鑑賞できました。
何せ、1本の映画の中でカット部分は1箇所だけなのです。
その特徴的な手法も事前に聞かされないまま見ていましたが、さすがに数分経ったあたりから「あ、これは..」と気がつきました。個人的に、カットが少ない映画は俳優の真剣度がUPするので好きなのです。
映画の舞台となっている劇場内の通路や各部屋を、主に主人公がカメラと一緒に歩き回りながら物事が展開していきます。まさにリアリズムを突き詰めたような手法ですね。
あまり内容を書くとネタバレになるので省略しますが、とにかくその手法だと当然ながら、普通の映画の何倍も綿密な事前打合せが必要になります。やり直し、即「アウト」ですからね。
通路を歩きながらずっと移動する手法といえば、かなり古い映画になりますがスタンリーキューブリックの「突撃」という作品で、将軍と将校が塹壕内の兵士を歩きながら激励するシーンが有名ですね。ワンカットで、ずっと動きながら、両側で出てくる兵士に声をかけ進んで行く、という手法は、当時の映画としては斬新だったと思います。
今回観た「バードマン」は、とにかく出演している俳優陣がものすごくやる気に満ちあふれているように見えるのですね。そもそもこの作品において、手抜きなど言語道断となるでしょう。
その点でも、いわゆる「玄人にとってもいい映画」といえるのではないでしょうか。